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「トリプティーク(青春三章)」とは?(8月公演『サマー・バレエコンサート 2020』にて上演) <事務局>

なんと30年ぶりに上演する演目です。8月公演「サマー・バレエコンサート 2020」でご覧いただけます!

「トリプティーク(弦楽のための三楽章)」は本当にステキな曲で、わくわくと弾んでくるようなそんな気持ちになりますよ。

まずは、ちょっと聞いてほしい!CDでも発売されています。

 

※リンク先で視聴可能です。

絃楽のための三楽章-トリプティーク  I.Allegro II.Andante III.Presto

 

作曲は小説家の芥川龍之介さんの三男、戦後を代表する作曲家であり指揮者の芥川也寸志(やすし)さんです。バレエ「トリプティーク(青春三章)」は、1953年に作曲された「弦楽のための三楽章」に振付したもので、第一楽章は「希望」、第二楽章は「感傷」、第三楽章は「情熱」という副題がついています。

1968年牧阿佐美バレヱ団の定期公演でトリプティークを初演した際のプログラムで、芥川さんがこのように語っております。

 

牧阿佐美さんがこの音楽に、全く別の新しい生命を授けて下さいました。

若さの満ちあふれている”青春三章”の舞台を見ていると、まるで自分の青春をあばかれているような面映ゆい* 感じがしないでもありませんが、いろいろな想い出がよみがえってきて楽しく、なんだかワクワクした気分になってくるのです。

作曲者としてばかりではなく、”トゥリプティーク”の代理人としても、牧阿佐美さんに厚く御礼申しあげなければなりません。有難うございました。

*面映ゆい(おもはゆい):「きまりが悪い」「照れくさい」

 

【画像】1968年7月「牧阿佐美バレヱ団第33回定期公演(新作特別公演)」(東京文化会館)プログラムより

ちなみに、こちらが牧阿佐美バレヱ団の公演で初めて上演した時の写真です。

 

【画像】「トゥリプティーク(青春三章)」(音楽:芥川也寸志、振付:牧阿佐美)出演:牧阿佐美、畑佐俊明 1968年 

1968年7月「牧阿佐美バレヱ団第33回定期公演(新作特別公演)」より

「トリプティーク(青春三章)」

 

 

初演は1968年3月16日、第8回NHK音楽祭「バレエの夕べ」で上演し、その後のTV放送でも評判を呼びました。

この作品の曲名は『弦楽のための三楽章(トリプティーク)』といいます。

その名のとおり三つの楽章から成る音楽に振り付けた本作は、それぞれ希望・感傷・情熱と副題が付けられています。

 

第1楽章「アレグロ」ではパ・ド・ドゥで男女の歓びに満ちた「希望」を、

第2楽章「子守歌、アンダンテ」ではメランコリックな「感傷」を、

第3楽章「ブレスト」ではパ・ド・ドゥの群舞によって奔放な「情熱」をそれぞれ描きました。

(牧阿佐美『バレエに育てられて』、新書館、2009年3月より)

 

【画像】左から、芥川也寸志、森下洋子、牧阿佐美(TBS・TVスタジオ) (1968年7月バレエ団公演プログラム掲載)

日本の作曲家の音楽で、日本人の振付家がモダン・バレエのタッチで振り付けた「日本のバレエ」。この日本におけるバレエの試みは、軽快な音楽もあいまって当時TV放送でも評判を呼んだそう。バレヱ団では1990年に旧ソビエト公演で上演して以来、30年ぶりの上演です。

 

今回の上演に際して、牧阿佐美先生が改めて「トリプティーク(青春三章)」の振付を手直しされるので、今のバレエの形で、作品を改めて鑑賞頂ける貴重な機会になると思います。

 

心躍る約13分間です。

どうぞお楽しみに♪

 

「サマー・バレエコンサート 2020」WEBサイトはこちらから

https://www.ambt.jp/summerballet2020/